日本ガバナンス研究学会
(旧日本内部統制研究学会)
会長 橋本 尚
2022年9月
会長挨拶


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 会員の皆様におかれましては、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
 私は、「令和」の新しい時代を迎えた2019年9月15日に第5代会長に就任しましたが、2020年に入ると間もなくコロナ禍に見舞われ、学会のさまざまな活動が大幅に制限されてしまいました。これまで、会員の安全確保を最優先に研究や討論の機会をできる限り確保・維持するために、オンラインで年次大会を開催する等して何とか乗り切ってきましたが、この間、会員数は約250名で横ばい状態でありました。コロナ禍の内部統制環境整備等の新たな研究テーマに取り組む一方で、ウイズコロナ、アフターコロナを見据えつつ、たいへん厳しい状況の中で学会の舵取り役を担う立場に身をおいて、「ガバナンスなくして組織の発展なし」ということをあらためて実感した次第です。
 もともと本学会の関心領域は、2007年12月8日の設立当初から内部統制に限定されるものではなく、旧会則第4条に明記されていたように、会員資格は、内部統制、コーポレート・ガバナンスおよびリスク管理等に関心をもつ研究者や実務家に広く開かれたものでありました。そこで、設立から約15年を経過した今日、本学会の名称や目的をより広範かつ実態に合致したものとすべく、私の会長の任期を本年11月に終えるにあたっての最後の総仕上げとして、本学会の名称を日本内部統制研究学会(英文表記 Japan Internal Control Research Association:JICRA)から日本ガバナンス研究学会(英文表記 Japan Governance Research Association:JaGRA)へと変更することについて、本年6月2日の理事会で検討し、7月13日の臨時会員総会において正式に承認され、同日からガバナンスの名を冠した新しい学会名称を使用することになりました。
 今般の名称変更を契機に、名実ともに内部統制のみならずガバナンスやリスク管理等に関心をもつ人々に対して学術的・実践的な知見を提供するという社会的な使命を誠実に果たしていくことで、会員の増強や本学会のさらなる活性化に向けて、非営利組織や公的機関の関係者等も含めて、広くガバナンスに関心を有する研究者や実務家にも学会への参加を呼び掛けていきたいと考えています(新会則第4条では、会員資格は、「ガバナンス、全社的リスクマネジメントおよび内部統制等に関心をもつ研究者および実務家」と微調整しました)。
 他方、内部統制は本学会の核心的なテーマであることに変わりはなく、また、本学会のルーツを辿り、レガシーを継承していくことも重要なことと考えていますので、学会の機関誌名『内部統制』は現状のままとすることを新執行部への申し送り事項と致しました。
 開催回数は通算した回数を用いることにして、第15回年次大会は、本年11月5日に新しい学会名称の下に「内部統制報告制度を総括する〜その本質と規制の意義〜」を統一論題に掲げて、オンラインで開催することと致しました。日本ガバナンス研究学会の船出を記念する年次大会を周到に準備してくださった一般社団法人日本公認不正検査士協会の脇山太介準備委員長ならびに関係者の皆様に対しまして、心から御礼申し上げます。多数の会員の皆様のご参加をいただき、実り多い年次大会となることを祈念しております。また、この年次大会で新会長をはじめとする役員が選出される予定であり、新しい学会執行部により本学会がいっそうの発展を遂げることを大いに期待しています。さらに、新学会名を周知するために、ガバナンスをテーマに「名称変更記念公開シンポジウム」を来年早々に開催すべく、現在、鋭意準備を進めているところです。
 引き続き、本学会の発展に努めていく所存ですので、会員の皆様には何卒ご理解とご協力・ご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。3年間どうもありがとうございました。
敬具